お酒に弱いことはカッコ悪くないし情けないことでもない
僕はお酒に弱いです。
「弱い」というのは「お酒に弱い体質」ということ。缶チューハイを1/4程度飲んだだけで顔が真っ赤になるし、ビールの中ジョッキ1杯で居眠りし始めるし、焼酎なんて1口でギブ。
お酒の席が楽しいと感じることはあるけど、お酒を「おいしい」と思ったことは一度もない。
急性アルコール中毒で倒れたこともあります。お酒絡みで周囲に迷惑をかけたことも、恥もかいてきたこともたくさんあります。
その度に「気をつけよう」と思って、それなりのコントロールはできるようになりました。「もう飲めないな」とか「今日はやめたほうがいいな」とか。飲めそうもなければ「飲めない」とはっきり伝えられるようにもなりました。
でもね、お酒が飲めないことを「情けない」とか「かっこ悪い」とかそういう風潮ってあるじゃないですか。これ、苦手です。この風潮を利用して、お酒を飲ませようとする人間がいるからです。そして、この風潮が理由で無理にお酒を飲んでしまう人もいます。
特に学生なんて良くも悪くもバカだから、こういう風潮を真に受けて、必ずと言っていいほどお酒でのトラブルを起こします。
比較的お酒に強い連中は、お酒に弱い人間の感覚が分からないから「情けないな」「ダセぇなぁ」と相手を煽り無理やり飲まそうとします。
「おいおい先輩の酒が飲めないのか?」と『飲めない』ことが「失礼」「無礼」であるかのように言う人間もいます。
「冗談だ」と言うかもしれません。しかし、かけてくる圧力は本気です。
僕自身も「酒飲めないなんてつまらない奴だな」と面と向かって言われたこともあります。「情けない」「努力しろ」と言われたこともあります。
そんなことを言われて引き下がれず、無理して飲んでしまったことが何回もあります。
飲めない奴に酒を飲まそうとするな。
僕はこれを何度でも言いたいです。
勿論、飲めない人間は断ることを覚える必要があります。無理なモノは無理と言わなければ、周りにも迷惑がかかりますし、大変な思いをするのは自分ですから。
でも、お酒を飲めないことが「情けない」「カッコ悪い」という風潮があると、どうしても意地になって飲んでしまうことがあるんです。
僕の学生時代なんてのはこれの連続で、自分が弱いと分かっているのに「カッコ悪い」と思われるのが嫌だから自分の限界を越えるまで飲んでいました。そして、トイレとお友達になる……
僕がお酒を飲めないことをはっきり伝えられるようになったのは24歳の時です。「僕、飲めないんで」とアルコールを断ることができるようになりました。
何事もなく承諾してくれる人がほとんどです。
しかし、あからさまに嫌そうな顔をする人もいます。「なんだよぉ飲めねぇのかよ!」と文句を言う人だっていました。「飲めないなら食うな」とつまみに手を出すことを禁止する人もいました。
いい歳した大人でも、お酒が飲めないことを"悪いこと"のように思っているんです。
お酒が飲めない理由の大半は遺伝です。
お酒に慣れることはあっても、お酒に弱い人が強くなることはほぼありません。
努力ではどうにもならない先天的な素質です。
だから、お酒を飲めないことは格好悪いことでも情けないことでもないんですよ。ましてや、失礼や無礼にあたるわけでもないです。
「恒例の1年生によるイッキでぇ~す」とかまだやってるらしいです。アホかと。理ったら「つまらない」とか「失礼」とか言うんです。
それでもし、万が一のことがあったら責任取れるんですか??
お酒が飲めない人たちも、別に悪いことじゃないんだから、堂々と「飲めません」と言えばいいんです。「ごめんなさい、飲めないんです」と。それで「付き合いが悪い」と言われたら、もうそう言う人間とは付き合わなくて良いんです。
最近は、上司の飲みの誘いをサラッと断るドライな人も増えてきているらしいので、もしかすると学生の間でも時代は変わりつつあるのかな?
はいはい、飲み二ケーション、飲みニケーション。好きな人たちでやってください。ウーロン茶でよければ参加します。ウーロン茶うめぇ~~~。
以上、アルコール弱者の愚痴でございました。